Breast Cancer Fighting Illness

ある日届いた健康診断結果の封を開けた瞬間、乳がんと向き合う日々は始まりました

術後5日目

2022.4.13

術後5日目である。
今日は朝からなんとなく調子が良い。
ちゃんと下半身シャワーと浴びて、洗髪もしよう。
ドレーン排液は70mlにまで減った様子。
50ml以下になったら抜いてもらえる。
早く減らないかな?
術後のキズが痛いというよりも、ドレーンが刺さっている部位が痛い気がする。
ドレーンを固定しているテープもなんだかかゆいし…とれるとスッキリするんだろうな。

今日はずっとやろうと思っていたことをやることにした。
今使っているメインPCメールの移行である。
モラ夫宅で契約しているケーブルに付随したプロバイターのメールアドレスをずっと使用している。
別居してからもずっと使用していたが、モラ夫が解約したら使えなくなる。
ネット環境は私が全部管理していたので、モラ夫はそんなこと気づきもしないだろうが…やはり黙って使用しているのはいい気がしない。
なにより突然使えなくなってしまってはとても困る。
いろいろと大事な連絡が来るメールだし、いろんな契約にも使用している。
この際一気にプロバイダーを変えて新しいアドレスに移行しようかとずっと考えていたのだ。
最近はいろんなところでフリーメールを作ることができるのでとても便利になったが、やはりフリーメールでは心許ない。
かといって、スマホのメールはちょっと使いずらい。
とにかくメールだけ使えればよいのだ。
いろいろと調べた末、メールのみのレンタルサーバーを借りることにした。
月額100円もしない。
フリーメールがあるのにばかばかしいかもしれないが、大事なメールも届くのでやはりセキュリティがしっかりしてそうなレンタルサーバーにした。

長いこと放置していたポケットWiFiが大活躍である。
うちの会社が安く契約してくれているポケットWiFi
子供達のために契約したが、2人共スマホを持ち始めてからはいらなくなった。
今ではPCを持ち出すときに使う程度だ。
このポケットWiFiのおかげでとてもスムーズに処理ができている。
レンタルサーバーを借り、新しいメールアドレスを設定し、いろんなサイトに登録していたメールアドレスを新しいメールアドレスに登録しなおすという作業を延々とおこなった。
実は別居して住所も変わってるため、住所変更等も行っていると…まあまあ時間がかかる。
こういう作業を嫌いではないが、さすがにしんどい。
座りっぱなしだし、腕も疲れてくる。
右手をよく使うので少しキズにもひびく。
結局半分も終わらなかったが、キリの良いところでやめた。
焦らなくても明日も時間があるのだ。

作業に集中しているとあまり気にならないが、
終わって横たわるとやはり右腕がしびれて痛い。
ちょっと無理しすぎたのかもしれない。

そういえば、今日からまた大部屋に移ることになった。
患者が多くて…というった理由。
個室で管理なくてはいけない患者さんが増えたのだろうな。
私は自分でも動けるし、手もかからない。
ちょっと残念だったが、大部屋に移ることにした。
開いたら個室に…ということだが、このまま退院できるとよいな。
部屋移動もなかなか大変だ。

あとTwitterにも書いたが、なぜか下着(おパンツ)が1枚なくなった。
洗濯して、たたんで、ジップロックにしまったところまで覚えているのだが…。
なんだか気持ちが悪いな。
もしかしたら私がどこかに落として捨てられただけかもしれないが、なんとも腑に落ちない。
おパンツなので看護師さんに言うのもちょっと勇気がいるな。
おニューだったのですごく残念。
退院したらまた買おう。

明日は排液が減ってドレーンが抜けるとよいな。

術後4日目

2022.4.12

術後4日目である。
今日は朝からキズがビリビリと痛む。
今までなかったような痛みも感じて、朝からブルーである。
頭も少し痛い。

朝早くに執刀医がキズを診に来た。
ビリビリとした痛みがあることを訴える。
ドレーン排液が少なくなってきたことが影響しているのかもしれないと言われた。
我慢できない痛みではないし、ずっと続いているわけではないので様子をみることに。

今日は回診の日らしく、9時前に大勢の医師がやってきた。
もちろん主治医と執刀医もいる。
外科のボスらしい先生もいた。
なるほど...こういう回診はまだ全然残っているのだな。
キズを確認し、ドレーン排液も順調に減っているということで”順調”と帰っていった。
”ドクターX”好きの娘に”教授回診があったよ~”と報告しないといけないなと思った。

痛みと頭痛のせいで気分が全く上がらない。
午前中も午後もずっとうつらうつら横たわって過ごした。
こういう時は身体が睡眠を欲しているのだと思うようにしている。
寝ることをが一番の回復だととにかく寝ることにした。

夕方前、ようやく起き上がりまたコンビニへ。
”こいつ毎日来てるな”と思われているだろうな。
さあ、明日はまたシャワー浴びて洗髪しよう。
ちょっとづつだな、ちょっとずつ。

術後3日目

2022.4.11

術後3日目である。
今日は朝から頑張って下半身シャワーと洗髪しようと決めていた。
だいぶ頭を洗っていない気がするが…まだ3日か?
それでも気持ちが悪い。

タオルと着替えの下着とパジャマを準備してシャワー室へ。
開いていればいつでも使ってよいと言われている。
朝のほうは気力があるから朝に行くことにした。

シャワー室に行き、さてどうするか…
上半身とドレーンバックは濡らせない。
とりあえずパジャマを脱ぎ、前開きブラとパンツになり洗髪からすることにした。
ブラとパンツは着替えるので多少濡れても大丈夫だ。
ドレーンバックは背中に回して濡れないようにした。
洗髪は気持ちよかった。
1回目は泡立ちが悪かったのでダブル洗髪。
かなり汗もかいていたのだなと思った。
当初は術前化学療法する予定だったためかなりの短髪にしていたが、これが正解だった。
短い髪の毛で本当に洗髪が楽だった。
洗髪した後、下半身だけシャワー。
足もたくさん汗かいていたのですごくスッキリした。

全部終わって、前開きブラを外して新しいブラに取り換えた。
つまり…なくなった右乳房をしっかりと初めて見た。
うん、しっかりとられていた。
少しえぐれた感じで今まであったものがなくなっていた。
今日はしっかり鏡で傷跡もみた。
いや、マジマジとは見れなかったな、さすがに…。
でも、これからこの身体と付き合っていかなくてはいけない。
怖がっていてもしかたがない。
しっかりと向き合えるようにならないとな。

さっぱりしたが、やはり疲れた。
午前中やることはここまでした。
途中歯科口腔外科の技師さんが口腔内のチェックにこられた。
昼から外来で…という話だったのにな。
歯間ブラシを使ってしっかりケアをしてもらった。

昼からは歯科口腔外科の医師がやってきて歯のチェック。
木曜日に外来にてまたクリーニングするとのこと。
夕方近くなって2階のコンビニに行くことにした。
おなか減ったとか何か食べたいとかはあまりないのだが、
少し動かないとなと思って2階へ。

2階には院内図書室もある。
少しのぞいてみた。
病気に関する本もたくさんあり、専門誌等も置いてあった。
蔵書独特のにおいが懐かしく、しばらく専門誌を広げて読んでいた。
大学院のころ、よく学部の図書室の倉庫で論文を探しまくっていたな。

その後病室に帰りゴロゴロと。
子供たちが帰宅したか連絡取りながらその夜を過ごした。

術後2日目

2022.4.10

術後2日目である。
痛みはそれ相応である。動かすと痛い。
朝は特にこわばっているせいか動かすと痛みがでる。

午前中、少し動いてみることにする。
顔を洗い、病室の外へ出る。
洗濯物がたまっていたのでコインランドリーへ行き洗濯。
その間に2階のコンビニに行ってみることにした。

今日は日曜日なので外来でにぎやかな2階もシンとしていた。
甘いものを買って帰ろうと思っていたが、食べたいものが見当たらない。
小さな桜餅を買って上がった。
それからサロン室へ行き、持ってきた水筒にお湯をついて帰ってきた。
持ってきたコーヒーでも飲みながらお茶しよう。

そうこうしているうちに洗濯も乾燥も終わり、部屋にもってきてたたむ。
家とは違うからすぐに終わってしまうな。
全身シャワーはまだ許可が出ない。
下半身シャワーと洗髪をしたいなと思ったが、
思っていた以上に疲労感があったため、病めることにした。
明日はやってみよう。
少しずつ日常に近い生活にもどらないとな。

この日は休日のため執刀医だけキズの確認にきた。
特に問題ないと言っていたが、昼から来た看護師からキズの色がちょっと気になるといわれた。
熱も痛みもでてないから大丈夫だろうけど…。
ほんの些細な事も気になってしまうよな。
明日、医師が来た時にちょっと確認してみよう。

昼からはずーっとアマプラでドラマをみていた。
ドラマは見始めると次が気になってやめられなくなるな。
まあいい時間つぶしにはなるけど…。

こんな感じで2日目は過ぎていった。

手術当日から次の日

2022.4.8

前回からの続きである。
本当は一気に書きたかったが、途中しんどくなり中断してしまった。
術後だし、無理は禁物だな。

娘が帰った後しばらく寝た。
ぐっすり寝れるわけではない。
1時間おきに目が覚めている感じだ。
身体中にいろんなものをつけられて、身動きができない状態であおむけに寝ている。
身体が自由に動かせないとはこんなに苦痛なのだと思った。
足は血栓予防の機械がウインウインと常に動いている。
導尿されているため、常に尿意を感じて気持ち悪い。
腕には血圧計と酸素飽和度、点滴がつけられており、胸のあたりには心電図。
顔には酸素マスクである。
唯一動かせるのは右腕。手術側の腕である。
こんな状態で術側の腕を動かすのも恐ろしいので、動かせず。
すぐそばにスマホが置いてあり、ブーブーと通知音がたくさんなっていたが一度もチェックはできなかった。
まあ、する気力も起きなかった。

寝たり起きたりを繰り返し
20時20分
酸素マスクと足の血栓予防の機械がとれた。
顔回りと足回りがスッキリし、少し快適に。
21時
心電図、血圧、酸素飽和度、導尿が取れる。
導尿が一番気持ちが悪かったのですごくうれしかった。
『初めてトイレに行くときは必ず声かけてくださいね』
と言われる。

しばらくトイレを我慢していたが
21時40分
初めてトイレに行こうと看護師さんを呼んだ
ドレーンバックを首にかけ、点滴台をもって室内のトイレに。
行くときはそうでもなかったが、だんだんとムカムカしていて吐き気が。
両手もしびれてきた。
焦らずゆっくりベッドに戻り横たわる。
大丈夫だと思っていたが、意外と大丈夫ではないのだと感じた。

21時50分
『痛み止めの点滴を追加しますね』
と点滴バックを持ってこられた。
何の薬?と思い、看護師さんがいなくなった時に点滴バックをみてみると”アセリオ静注液”と。
アセトアミノフェンの点滴だった。
なるほど、痛み止めは基本的にはアセトアミノフェンを使用するんだな。
ひどい痛みの場合はNSAIDsあたりを頓用するのだろうな。
痛みはそれなりにあるが、我慢できないほどではない。
とにかく寝て回復するしかないなと思った。
そういえば…水分を取っても良いかどうか指示をもらってなかったため聞いてみたら、水分は取ってよいとのこと。
そんなにのどは乾いてなかったが、飲んでみた。
挿管でのどを痛めたようで、飲み込むと痛みがあった。

その夜はやはり1時間おきに目が覚める。
時間を確認してまた眠りにつくというのを繰り返していた。
9日3時
アセリオ静注液の追加投与が行われてた。

翌朝
5時40分
採血と体温、血圧を測りに来た。
採血は左手で点滴しているため、右足から採ることになった。
足は初めてだ…痛そうだな。
くるぶしの血管より採血していた。
体温は37.7度と少し高め。
まあ身体切ってるから仕方ないよね。しばらく微熱続くだろう。
身体が治そうと頑張っている証拠だ。

7時40分
待望の朝ごはんがきた。
丸1日以上口から物を入れていない。
食べれることは素晴らしいなと感謝しつついただく。
昨日感じた吐き気もなく、完食した。

9時
再度痛み止めのアセリオ静注液の追加投与。
その後は飲み薬に切り替えるとのことだった。
点滴が終わり次第抜去すると聞いていたがなかなかこない。
うーん…今日は土曜日だし、人手が足りないのかもな?
特に急ぐことでもないので待つことに。

10時30分
点滴抜去になる。
ようやく左手が自由に。
だいぶ楽になったな。
術後のガウンのままだったため、パジャマに着替えてよいか?と聞いたらOKがでた。
下がズボンじゃないとどうもスースーして落ち着かない。
病室の外にでるのも躊躇してしまう。
ようやく落ち着ける格好に着替えて楽ちん。

午前中、執刀医がやってきて傷の具合を診る。
『腕は動きます?』と
90度以上は上がることを示したら
『その調子でドンドン動かしてくださいね。動かないと固まっちゃうから』と。
気がけて腕を上にあげたり肩を回したりするようにしている。

以上が術後の流れでした。
いろいろと忘れているところもあるけど、大体こんな感じ…かな?
術後1日目はあまり無理せずにアマプラで映画やドラマを見て過ごしました。
徐々に活動量を増やしていかないといけないな。

ではまたしばらくは入院生活を書いていきます。

手術当日

2022.4.8
手術当日である。
日付は変わってしまったけど、記録のために当日のことを書いておこうと思います。
今はだいぶ回復し、パソコンも問題なく打てるぐらいに回復しました。

手術当日の朝、前の日にだいぶ早く寝たためとても早く目が覚めた。
大部屋なのでゴソゴソするのも憚られので、サロン室に行って朝日を眺める。

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とても良い天気。朝日が暑いくらいだった。

今日は朝から絶食、飲み物のダメ。
何もすることがないのでブラブラとして部屋に戻る。
手術は昼からと聞いているのでまだ時間がたくさんある。
10時ぐらいに点滴が入ると聞いてたので、それまでは自由だ。
Twitterをしたり、持ってきた本を読むことにした。
”あちらにいる鬼”という井上荒野さんの本
瀬戸内寂聴さんと井上光晴をモチーフにした本らしい。
こういうドロドロとした本は手術前には向かないなと思いつつ半分ぐらいを一気に呼んでしまった。

本を読んでいると、看護師さんが熱と血圧を測りにきたり執刀医がやってきたりなにかと人の出入りがある。
執刀医はマジックで術野のマーキングをしにきた。
念入りにマーキングをして”では昼から”と帰っていった。
ここまでくるといよいよだなと感じる。

今日の手術には高校生の娘が立ち会うことになった。
主治医との話では特に立ち会いなくても大丈夫だとの話だったので考えていなかったが、入院した時に立ち会いはどうしますか?と。
急に言われても…息子が娘になるが、息子はあまり立ち会いたくない様子。
娘は立ち会う気満々。
未成年だけどよいか?と聞いてみると主治医からもOKがでた。
コロナのせいで1名しか立ち会えないので仕方がない。
学校の始業式の後、急いでくれば12時までには間に合いそうだ。
手術に入る前に娘に会えるのは心強いしなによりうれしい。

前の日に下剤を飲んだが効果がなく、10時頃に浣腸することになった。
その時に部屋を個室に移動すると説明があった。
よかった。大部屋だと何かを気を使うが、個室なら少しゆっくりできる。
娘が手術で待機するのにも個室が良いだろう。
浣腸の後、おなかゴロゴロしながら広げた荷物を片付ける。
すぐに出すものはエコバックに入れまくってすぐに移動ができるように片づけた。
浣腸の効果で便はある程度出たが、なんだかまだ出きってないような気がする。
でもまあそれも仕方ないな。
看護師さんには一応そう伝えた。

10時30分
点滴を入れに来る。
長ーい針を刺しているようで…これが非常に苦手。
ずれないようにがっちりと固定して完了。
食事をしていないため、ブドウ糖液が落とされていた。
点滴を撮った後すぐに部屋の移動になった。
海側の個室、部屋の中にトイレも洗面所もあり快適そう。
なによりも景観がすばらしい。
海辺のリゾートホテルといった感じである。
コロナじゃなければ子供達も自由に部屋にはいれるのになぁ。

個室に入り、あまりすることなくぼんやりしていると
12時前に娘がやってきた。
病院までは親しくしているママ友が送ってくれたらしい。
何かあったら…と今回の手術のことを唯一話しているママ友である。
本当にありがたい。
点滴している私をみて
『ママ、弱っているね』と娘。
パジャマに点滴だし…見た目にだいぶ弱ってるわな。
手術前だし、薬を入れているわけでもないから元気なんだけどな。

12時45分
術衣に着替え(術衣の下はパンツだけになる)
弾性ストッキングを履き、すぐにストレッチャーへ。
ストレッチャーに乗った後、肩にアトロピン注射。
麻酔前投薬である。
まだ意識はしっかりしているが、目がなんとなくぼんやりする。
抗コリン作用だな、瞳孔が開いているのかもしれない。
『ママ、眠たい?』と聞かれる。
目がぼんやりしているからそういう風に見えるのだろうな。

12時55分
ストレッチャーで手術室まで移動する。
娘も一緒に手術室前まで同行。
あぁいよいよなんだなとぼんやり思う。
手術室前で娘と別れる。
『昼ごはん食べなさいよ』と娘に声かける。
こんな時でも出てくる言葉は母親なんだな。

ゴロゴロと手術室に入る。
昨日病室に来られたオペ室に看護師さんが顔を出す。
ここでオペ室に引き継がれる。
名前を生年月日、手術部位の確認を行い、手術同意書の確認も行う。
麻酔科の先生も顔出してくる。
そのまま手術室へ。
手術台へはストレッチャーから自力でスライドして乗る。
手術台は温かかった。体温がさがらないようにだ。
心電図モニター、血圧計等をあわただしくつけていかれる。
その間に主治医と執刀医がかわるがわるに顔を出し『がんばりましょうね』と。

麻酔科の先生から
『薬剤師と聞いてますよ。希望の麻酔とかありますか?』
といわれ、驚いた。
『以前受けもった薬剤師の方はいろいろと希望を言われてきてね~。応じれるものは応じますよ』とのこと。
いやいや…そんな余裕はないわ。
『お任せします』と。
酸素マスクをつけられ、ゆっくり息をするように指示。
『眠くなる薬(薬名を言われたが覚えていなかった)いれますね』
と言われ、数秒も経たずに意識を失う。

意識が戻った時、ぼんやりとしてあまり覚えていない。
『無事に終わりましたよ。悪いところは全部取りました。リンパも取りました。あとは検査後に考えましょうね』
と主治医に言われたのを覚えている。
バタバタとあわただしくいろんなものがつけられているのはわかったが、
今詳細を思い出そうとしても思い出せない。
のどがひどく痛むのと、導尿部が気持ち悪いと感じた。
あとは…とにかく寒い。
ガタガタと歯がなるくらい寒さを感じている。
もちろん毛布を掛けられているのだが…寒いのがとまらない。
息子の出産後に感じた寒さと同じ寒さだ。

ストレッチャーにて病室に戻る。
戻った時の時間は4時だった。
予定通り3時間である。
娘も病室に入ってくる。
私の姿をみてホッとしたような、心配そうな顔をした。
執刀医の先生から無事に終わりましたと説明をうけたらしい。
『イケメン先生たっだね』と話していた。

まだ麻酔から醒めていないせいか、あまり記憶がない。
ぼんやりしながらも娘を言葉を交わしていた。
途中吐き気を催したが、
”そういえば胃の中には何にも入ってないんだから吐いても無駄だな”と思い、
吐き気がすることを伝えるのはやめた。
実際に吐きもしなかった。
電気毛布と毛布を掛けてくれていたがそれでも寒い、ガタガタ震える。
モニターの異常はなから大丈夫なんだろうとぼんやり思った。
とにかく寝れば治るかな?とも。

娘は5時ぐらいまで病室にいて、帰っていった。
その際に私の家族のLINEに手術が無事に終わったことを書いてくれと頼んだ。
とてもじゃないが打てる余裕はなかった。
枕元に携帯を置いてもらい、娘は帰っていった。
しばらく眠ろうと思った。

ここまでが手術までの流れです。
ちょっと長くなってしまったので…
続きはまた後で。

 

 

明日は手術

2022.4.7

今日は昼前に病院へ
術前入院である。

大人が一人来てほしいということで兄嫁にきてもらった。
子供達は病院入口までお見送り。
ここで離れたら2週間は会えないのだな。
と感傷的になる前に別れた。
大丈夫、2週間後には会えるのだ。

入院する前に麻酔科と歯科口腔外科の受診があった。
麻酔科では麻酔の説明と麻酔の管を口腔内に入れるときに口腔内が傷つく可能性があることと、歯が欠けるかもしれないと説明を受けた。
口腔外科では口腔内のチェック、歯周病のリスクと歯のチェックだ。
以前そういう事例が発生して問題になったことがあるのかと思うくらい、歯が欠けたりすることの説明を受けた。

入院前の受診が終わったら、次は入院手続き…の前に抗原検査である。
このご時世、しかたないこと。
この抗原検査で陽性だったら手術も入院も延期になるのだな。
それがちょっと勘弁してほしいな。

抗原検査の後の待ち時間がとにかく長かった。
外来と入院との連携がうまくいってないのか?
入院患者が多くてバタバタしているのか…
仕方のないことだが異常に待たされた感がある。
その間に昼ごはんに行かせてくれたらよかったのになぁと思った。

抗原検査も陰性で、ようやく入院になる。
病棟にあがり、説明を受けるかとおもいきや…またもや待たされる。
忙しいんだろうな、仕方がない。
部屋を個室にしたかったが今はいっぱいということで大部屋になる。
4人部屋だが満床。
どうやらコロナでできなかった手術が混みこみで入っているらしい。
個室もいつ開くのかな?
まあどの患者さんもカーテンを閉め切っているのであまり気にならないが…大部屋では子供達に電話するのも難しいので、やはり個室がよいな。
開いたら移動させてもらえるように看護師さんにお願いした。

病室、病棟の説明を受け、入院セット説明を受けに1階へ降りた。
4月から入院セットというものを外注しているらしい。
今回持ってきたこまごまとしたものがすべて借りれることがわかった。
早く教えてくれたらよかったのにな。

入院が落ち着いたので兄嫁には帰ってもらった。
部屋でごそごそしていると担当Ns.がやってきて、いろいろと説明してくれた。
その後、執刀医とオペ室の看護師もあいさつに来てくれた。
今はこういう感じでしっかりインフォームドコンセントを行うのだ、大変だな。

オペ室の看護師から
『私も最近ガンの手術を受けたんですよ』
とさらりと言われた。
いやいや…激務のオペ室で大変ではないか?と食いついてしまった。
無理はしていないので大丈夫だと話していた。
大変じゃないわけないよなと思ったが、そういう話を聞くととても勇気が湧いてくるな。
オペ後もしっかり職場復帰ができるのだと希望をもつことができる。

さあ、そろそろ消灯時間になる。
いろいろと書きたいことはあるが…今夜は明日に向けて早く寝よう。

気持ちは整った。